家庭用燃料電池の開発状況と今後の展開

摘要

地球温暖化対策として二酸化炭素削減への取り組みが強まるなか，家庭における省エネルギーの実施が，従来にも増して重要になっている。東芝燃料電池システム株式会社では，りん酸形燃料電池で培った技術をベースに，平成12年以降，家庭用固体高分子形燃料電池（PEFC）の早期商用化を目指した活動を進めている。この間，ミレニアム計画，新エネルギー財団（NEF）による「システム実証等研究」，建築環境・省エネルギー機構（IBEC）の「住宅用燃料電池の実用化に関する総合研究」等の国家プロジェクトに参画し，様々な実使用環境下における家庭用燃料電池システムの運転試験，系統連系時の影響評価試験等を通してシステムの改善を図ってきた。