日本熱測定学会の発足にあたって

摘要

1965年秋，大阪において日本化学会主催のもとに，第1回熱測定討論会が開催され，約200名の同好の人々の参加があった。その後，この討論会参加者数，講演数は年を追って増大し，また第2回目からは外国人学者の参加が始まり，研究内容も多様化，充実してきた。それらの情勢において，1969年熱測定研究会が設立され，組織の充実，運営の拡大に伴い，上記討論会はこの研究会主催となり，ニューズレター・綜説集の発行が定期的に行なわれ，国際的交流も活発となり，海外における評価も上昇した。昨年度においては正会員数は外人会員をふくめ620名，維持会員51社となった。そこで学会活動を質的にも量的にも一層高めるため，昨年の総会において，「日本熱測定学会」として改組されて新しい出発をすることが決議され，不肖小生が会長に推されることとなった次第である。本会の上述の発展はひとえに会員各位の御努力，御協力によるものであり，ここに改めて一層の御助言，御支援をお願いする次第である。