初版本が教えてくれる時代を変えた電気の発明·発見❹

摘要

フアラデーは傑出した実験科学者であった。彼は英国王立協会会長デーヴィの個人的助手となり、化学の研究を始めた。彼はデーヴィの電気化学を学び、「電解」、「電解質」、「電極」、「陰·陽極」、「陰·陽イオン」などの用語を造語した。彼の電気化学の功績は「ファラデーの法則」と呼ばれる電解の法則の発見である。すなわち、電極に析出するものの重量は電解質を流れた電気量に比例する。また、一定の電気量によつて析出した物質の重量はその元素の原子量に比例し、その原子価に反比例する。この発見によつて彼は近代電気化学の基礎を築いたので、電解の電気量を測る単位は、この業績を記念してファラデーと称されている。さらに、エルステッドの発見に刺激された彼は、電磁誘導とその応用、つまり電気力や磁気力の機械力への可逆的変換に成功した。すなわち電動機、発電機、変圧器を発明し、力の場の理論を創始した。本書は、これらの研究を集大成した彼の主著である。