積重ね荷重試験による段ボール箱の胴膨れ評価とリスクマネジメン卜の提案

摘要

積重ね荷重試験とは容器包装に所定時間一定荷重を加える圧縮試験方法の一つであるが、荷重が及ぼす内容品への影響を調べるだけでなく、段ボール箱の胴膨れの評価にも応用できる。そこで、ここでは段ボ一ル箱の積重ね荷重試験方法にっいて事例を挙げて解説する。倉庫などで段積み保管された段ボール箱が、高湿度環境下で極端に胴膨れすることがあるため、積重ね荷重試験によって段ボール箱の含水率と胴膨れや座屈の関係を調査した。段ボール箱に荷重比（段ボール箱の圧縮強度に対する比）0.20〜0.33の荷重を加え、高湿条件下で積重ね荷重試験を行ったところ、含水率11%を超えたときに極端な胴膨れや座屈が生じることが分かった。