オーストラリアとアメリカのカリキュラムにおける統計と確率: 日本の初等•中等教育のカリキュラムへの提言

摘要

学習指導要領の改訂（平成20、21年告示）より、表1のように統計と確率の指導内容が充実し、「資料（データ）の整理」に終わるのではなく「資料(データ）の活用」まで探究するカリキュラムになった（文部科学省2008a、2008b,2009)。このことは、たとえば、中学校では「数量関係」から統計と確率を分離させて新たな領域を設定する際に、領域名を「統計•確率」ではなく「資料の活用」としたことからも読み取ることができる。小学校では平成23年度、中学校•高等学校では平成24年度より新教科書により授業が実施されている(高等学校は年次進行）。