経済予測と統計

摘要

経済財政諮問会議で麻生財務大臣が政府統計の精度に疑問を投げかけたことから、突如統計が脚光を浴びるようになった。統計の精度の問題は最近になって出てきたものではなく以前から指摘されていた問題だ。経済予測に携わっている者からすれば、次々に発表数値が変わっていくことは、後で述べるように悩ましい問題だが毎度のことで、驚くべきことではない。聞こえてくる批判には筋違いなものも少なからずあり、統計作成に関わっておられる方々には同情したくもなる。簡単に精度が上がる方法があるかのような議論があるのは気がかりだが、せっかく社会が注目してくれたのだから、これを改善のチャンスと考えたいところだ。