「水循環基本法」施行を機に下水道は新たな世界への飛翔を

摘要

水循環に関する施策について、その基本理念を明らかにするとともに、これを総合的かつ一体的に推進する「水循環基本法」が7月1日に施行された。水の基本法はわが国が近代国家の道を歩み始めた明治維新以降初めて誕生したもので、まさに画期といえる法律だ。そしてこの法律は今後、水循環保全の要である下水道事業にも大きく関わっていくことは疑い得ない。いわば、下水道を含む水循環保全事業は新たなスタートラインに立ったといえよう。そこで、その成立に尽力した水制度改革議員連盟参与である稲場紀久雄氏に、「水循環基本法」と下水道事業との関わり、乗り越えなければならない問題点、そして同法を下水道事業の発展にいかに活かすかの提言を伺った。なお、このインタビューは「水循環基本法」施行前、「新下水道ビジョン」発表前の6月19日に行われた。発言内容はその時点のものである。