既存躯体を活用して容易かつ低コストに最終沈殿池の処理能力増強を実現

摘要

本稿で紹介した新技術「最終沈殿池用傾斜板沈殿分離装置」は、上水分野で実績の多い傾斜板沈降装置を下水処理場の最終沈殿池向けに改良した動力不要の固液分離装置です。これまで下水道においては、夾雑物などによる目詰まりの発生などの懸念から、傾斜板沈降装置が利用されていませんでしたが、今回、実施設における長期の実証試験の結果、そのような懸念はなく、本文にも示していますように、維持管理も容易であることが確認されています。