高砂市における治水対策のあゆみ: 平成23年水害から10年の節目に

摘要

兵庫県南西部、一級河川加古川の河口部に位置する高砂市(図-1)は、その立地を生かして古くから瀬戸内海屈指の港町として舟運、採石、製塩等で栄え、現在も播磨臨海工業地帯の中核をなす製造業が多く集積する「ものづくりのまち」である。また、謡曲高砂をはじめ、白砂青松が残る海岸線、日本三奇の一つ「石の宝殿」等、人口約9万人、面積約34km~2のコンパクトな市域のなかに数多くの自然·歴史·伝統がギュッと詰まつた都市でもある。現在は、「暮らしィキイキ、未来ワクワク、笑顔と思いやり育むまち高砂」を市の新たな将来像として掲げ、SDGsに根差したさまざまな施策に取り組hでいる。