PCR検査義務化などの有効な水際対策を：沖縄県の感染対策は「酒を飲む文化」ではなく 旅行者に注目すべきだ

摘要

感染者数には地域における違いがある。東京を中心とする首都圏都市部と大阪を中心とする関西圏都市部で感染者が多くみられている。人口あたりで見たときには，沖縄県が第1位となり，沖縄県，大阪府，東京都は他の道府県からとびぬけている(図)。感染拡大の要因には，気温，湿度，紫外線などの自然要因に加えて，人口密度や年齢別人口分布などの宿主要因も重要と考えられている。加えて，地域外から人々が流入すること，そして飲食を行うことなどの社会要因も地域での感染拡大の要因として重要であることが，流行初期からの北海道や沖縄県などの観光地で繰り返す感染拡大から示唆されていた。