地方総合大学における法人化のインパクト

摘要

私が理解する法人化の理念は，自由度の拡大と競争的環境（平等なチャンス）の提供に尽きる．それまでの文科省護送船団方式により固定化された大学間の序列を覆す千載一遇の好機であり，私のように地方で鬱々としていた研究者にも活躍のチャンスを提供してくれる僥倖に思えた．学生・教員数を積算根拠とする運営費交付金が着実に減額される一方で，競争的大型補助金・委託研究事業の粋が大幅に拡大されつつある．