家畜の受胎に有利な精子泳ぎ方で選んで捕集する技術実証産官学共同

摘要

産業技術総合研究所製造技術研究部門生物化学プロセス研究ダループの山下健一ダループ長と永田マリアポーシャ研究員は、凍結精液から健全性の高い精子を選別·捕集する新しい前処理技術を開発したと発表した。家畜の牛の人工授精では、直線的に泳ぐ精子よりも蛇行しながら泳ぐ精子の方が受胎性が良いことを明らかにし、この選別器具を開発した。実証実験は森永酪農販売㈱、家畜改良センター、佐賀大学、佐賀県畜産試験場、農研機構、富山大学、富山県農林水産総合技術センターで行った。現在メーカーと試作品を製造し、より大規模な検証試験を行っているという。家畜繁殖に役立つ成果と期待される。成果は米国科学アカデミー紀要「PHAS Plus」3月19日号にオンライン掲載された。