東京湾におけるダイヤモンドグレース号原油流出事故時の環境調査

摘要

1997年に東京湾内で発生したタンカーからの原油流出事故は，その半年前に発生した日本海でのナホトカ号の原油流出事故の記憶がまださめやらぬうちに発生した，人口が集中している都市部における災害としてもっとも恐れていた災害の一つであった。当時，横浜市でも「安心・安全・安定」という市政の基本方針のもと，このナホトカ号海難事故に伴う重油流出事故を契機に，万一，東京湾等で同様の事故が発生した場合に備え，流出油の回収・処理方法等，市の対応について必要な事項を研究するための研究会を開催するなど危機管理に対すろ準備を進めていた。