阪神高速道路のコンクリート構造物の維持管理: 大規模修繕事業の実施状況

摘要

阪神高速道路は最初の供用から50年以上が経過し，構造物の老朽化対策が急務であることから，「高速道路リニューアルプロジヱクト〜大規模更新·修繕事業〜」を進めている。このプロジヱクトの2つの柱のうちの「大規模修繕事業」について，本稿ではとくにコンクリート構造物への3つの対策に関する，設計•補強方法の検討および対策実施などを状況報告する。まず，耐久性の著しい低下がみられるPC床版のUFC床版での取替え施工の実績等についてまとめている。次にケーブル腐食や主桁部の損傷を有するボステンPC桁における，ァゥトケーブルをはじめとした補強や予防保全対策のエ事実績等を論じる。その次にASR損傷による外観劣化のあるコンクリート桷脚梁の対策ェについて報告するものである。