道央自動車道島松川橋床版取替工事の設計•施工一クレーン2台を用いた両開き施工による工期短縮—

摘要

本工事は道央自動車道北広島〜恵庭IC間に位置する島松川橋（上り線）の既設RC床版をプレキャストPC床版に取替えるものである。1971年の供用開始から約50年が経過した床版は老朽化が激しく床版取替えは急務であった。取替え後の床版には急速施工に対応可能なプレキャストPC床版を採用し，橋軸方向の間詰め部はループ継手により接合している。本橋は札幌と新千歳空港を結ぶ路線に位置し連日激しい渋滞が予想されるため，渋滞緩和対策および架設工期の短縮が必要であつた。渋滞緩和対策として，対面交通規制となる下り線に時間帯別で車線数を変更できるロードジッパーシステムを用い，上下線合せて3車線で運用した。架設工期短縮として，橋梁中央付近よりクレーン2台で床版取替えを行うこととした。本稿では，床版取替え工事におけるプレキャスト床版の特徴および工事全般について報告する。