持続可能なものづくりのシナリオ？

摘要

環境問題、持続可能問題の研究で扱われている「シナリオ」、ビジネスの場で取り入れられている「シナリオ·フランニング」について紹介してきた。シナリオを作るのはそもそも大変である。また、9月号で触れたが、(1)シナリオが文章で書かれていて、因果関係や論理関係が明確でない、(2)論理が飛躍したり、大胆な仮説が導入されていたりする、(3)将来の推定に関して余りにも単純な外挿が用いられていたりする、(4)シミュレーションを沢山回して、シナリオを作成するというのがーつの典型的なパターンであるが、シミュレーションの部分が複雑過ぎてよく分からないし、自分で使ってみることもできない、(5)シミュレーションを実行するために設定されている前提や仮定が必ずしも明示されていない、(6)明示されていたとしても、じゃあこういう場合はどうなのよとwhat-if分析ができない、といった問題点があると思っている。