「言い，伝えたいこと」

摘要

まず，この4月に，われわれの包装，物流， 流通などの世界に入ってきた皆さんに，歓迎と お祝いを申し上げる。希望が適っての人，何と なくの人，目標とは少し異なる人，仕方なくの 人など，それぞれの気持ちを抱いてのことと思 う。しかし，今は，「ここで！」「よし！割り切 って」などとスタートを切った以上は，中途半 端な気持ちでは，決して良い結果は生まれない ことから，「よし！！一つ」,「自分の世界だ！！」な どの気持ちでスタートを切ることである。先輩 達や，同僚達，企業内，社会などにおいて，種々 の出来事はあるにしても，これからの人生を良 くするも，悪くするも，自分自身であることを 肝に銘じたいものである。世の中，「定常」,「安 定」ではないのが，人生と思いながらも。今年 の本稿におけるキーワードとしては，現代のよ うな不透明で，変化の多い，スピードの早い， 多様性の時期に，物事に対して，大事にしたい「"気づき"=積極的に知ること」を取り上げて いる。すなわち，われわれの毎日，毎日は，起 床と同時に，体調は？天候は？今日は？などに 気づくことからスタートを切ることになる。そ して，企業や，社会などでの多くの情報のなか での気づきを通じて，判断，実行をしている。 これは，今に始まつた何も特別のことではなく， 子供たちが，何か知らないことに興味，開心な どを示して，「これ，な一に？」,「なぜ…？」などの人間の本質としての物事を「知りたい」,「向 上させたい」などのことである。しかし，そこ には，「何となく」ではなく 「意識をして」との 差が,生まれるものである。多分，皆さんも， 展示会や，セミナーなどで，ある人が気づいた 大事なことをなぜ自分が気づかなかったのだろ うかと反省をしたこともあると思う。また，話 題の多い人は，多くのことに興味，感心などを 示すことを知る。いわゆる，物ごとの始まりは. この気づきであり，その後の行動に繫がること である。それだけに，この気づきを大切にした いものである。改めて考えてみると，われわれ の日常では，この気づきの連続であり，この気 づきをどう受け止めて，理解，処理などをして いるかが，その後の結果，成果を大きく左右す ることになる。当然，そこには，現代のような 多くの情報のなかで，何を，どう気づくかの選 択も，重要であり，必須の能力である。毎日の 新聞，インターネット，テレビジョン，専門誌， 各種の書類などがしかりである。多分，学校の 時代のような教科書，参考書，先生の話など. 限られた範囲からのことでは済まないことであ る。すなわち，受動的な学校の時代とは違い， 能動的な自分自身のこととなる。そして，その 選択肢が，多いうえに，その入手先も，自分自 身の実力となる。そして，それを加工，付加価 値を付ける作業も自分自身での気づきとなる。本稿の前3月号，P.94〜P.97においては，皆さ んが，これから面倒を見てもらうこと（OJT)に なる先輩達への提言として，皆さんが，この気 づきを早く，体系的に会得するための訓練に触れてみた。これらの内容も意識しながら，皆さん の気づきの能力が，少しでも上がることを願いな がら，本稿を進めてみることにする。そして，は じめは，皆さんの視野も狭く,浅いことなどから. この気づきも少なく，質のレベルも低いが,その 後，気づきの力をつけていくことで，だんだんに 多く,広く，深くなり， 向上するものである。そのことで，皆さん自身 の実力が上がり，所属する企業などの発展に繋 がれば，何よりである。そう願いながらも。