不織布への応用のための全成分および単一成分セルラーゼによる漂白綿繊維の前処理

摘要

感覚的性質を強化するため、布の酵素処理がこれまで行われてきたが、しばしば布強度の減衰という結果をもたらしてきた。本研究の目的は、綿繊維の酵素処理により、ソフトでかつ強い不織布を製造するため、処理法を開発することである。この目的で、2種の異なる酵素溶液、すなわち全セルラーゼ、および、セルロース結合領域のない（CBD-free）単成分エンドグルカナーゼを選択した。後者は、加水分解の最中に繊維強度の減少を抑制する可能性をもつ酵素として用いられている。本論文では、漂白綿繊維の強度の減少、タンパク質の吸着、界面特性および単繊維強度の変化を考察し、同じ条件で処理された原綿において得られた結果と比較する。