総論：自動車に光を

摘要

先進運転支援システムや自動運転の実用化に向けて，自動車のインテリジェンス化はとどまるところを知らない。自動運転のコンセプトは1930年代にGMが展示しているが，本格的な実用化に向けて研究開発が盛んになつてきたのはここ5年ほどであろう。例えばSUBARUのアイサイトは進化し，左右2個のステレオカメラで衝突を回避する役割を中心に付加機能を向上させている。最近，日産自動車からプロパイロット2.0, BMWからハンズ•オフの名前で，運転者がステアリングを持たない運転支援システムが実用化された。既存の自動車メーカーだけでなく，GAFAのような巨大IT企業も，自動運転技術開発に向けてしのぎを削っている。IT企業が得意とするビッグデータ収集処理のための脳（AI)の力を遺憾なく発揮し，新しい異業種プレーヤーとして別のアプローチからの勢力を形成している。