次世代ファイバーレーザー：フォトニックバンドギャップファイバーレーザー

摘要

ファイバーレーザーは一般に利得が極めて大きく，高効率の飽和増幅が容易に実現できる一方で，増幅自然放出光(ASE)や非線形誘導散乱が卓越し高S/N比の髙コヒーレンス光を生成するのには不向きである。これらの雑音の指数関数的増大を抑制するには，ファイバーの長手方向に渡って連続的に分布する波長依存損失を与える必要がある。これを実現するフォトニックバンドギャップファイバー(PBGF)レーザーの研究が進展している。本稿では我々の研究を中心に，新しいレーザーとして大きな可能性を秘めるPBGFレーザーを展望したい。