非球面に関する興味ある文献5: Schwarzschildの2枚鏡理論とその後の展開

摘要

K.Schwarzschild(1873-1916)は前回引用した幾何光学第2論文：「反射望遠鏡の理論(1905)」の冒頭で次のように述べています。「少くともこれまでの反射望遠鏡は屈折望遠鏡と比べて視野が狭いという根本的な欠点を持っている。放物面鏡は光軸上では完全な像を作るが,例えば口径比1：4の場合光軸から0.5°離れただけでコマ収差による像の拡がりが29"にも達する。以下の研究で私は，これまでの放物面鏡と平面鏡の組合わせの代わりに，正しく計算された形状をもっ2枚の反射鏡(回転対称円錐曲面の意)を用いれば，この点に関して進歩を達成できるかどうかの問題を提起した。答はイエスだっに」。