次世代ディスプレイ技術への投資が相次ぐ電子書籍／タブレット端末の勢いが背景に

摘要

次世代のディスプレイ技術に対する大型投資が相次いでいる。いずれも現時点では本格的な実用化に至っていない技術だが，電子書籍端末やタブレット端末などへの搭載を期待されているディスプレイに向けたものである。世界的に市場が急拡大している電子書籍やタブレット端末の勢いが，その主要部品であるディスプレイ技術の革新を促そうとしている格好だ。台湾やロシアに土産工場 米QualcommInc．は2011年1月，MEMS技術を用いたディスプレイ「mirasol」の量産工場を，9億7500万米ドルを投じて台湾に建設す ると発表した。mirasolは，同社の子会社である米QualcommMEMSTechnologies，Inc．（QMT社）が開発を進めており，卑ラー表示が 可能で消費電力が低いことから，現行のモノクロ電子ペーパーなどを置き換える技術として注目が集まっている。新工場の稼働開始は2012年を予定する。