西条の風土を感じる空間づくり

摘要

西条中央病院は昭和29年に財団法人倉敷中 央病院の分院として愛媛県西条巿（倉敷紡績 西条工場隣接地）に開設され、以来社会医療 法人として独立してからも西条市全域の医療 をになう病院として質の高い医療を提供して きた。今回は事業計画提案を踏まえたマス タープランのもと、病院全体の半分を隣接 地に建設、10年後に全移転を目指し既存棟 とは道路を跨ぐ上空通路にて接続した。新病 院棟は急性期機能を中心に1•2階に外来診 療、3階から5階をー般病棟とし、既存棟は 透析、健診センター、リハビリ•障害者病棟 等への整備を行った。また法人の「病院は単 なる医療目的のためではなく高い理想をもっ たヒューマンリレーシヨンの場」という考えの もと、美術館のように既存病院に飾られてい る郷土作家の絵画ギャラリーを踏襲すべく今回の計画にも盛り込み、いままで病院がこの 地域で培ってきた医療の枠を超えた文化的 な貢献を尊重した整備を目指した。