陸上幕僚監部防衛部長その二

摘要

……防衛部長在任間、防衛記者クラブの各紙の記者とは忌憚のない意見を交換していた。国際平和協力法案審議の最中に、「自衛用対戦車ミサイルや対空ミザイルぐらいは携行させる必要がある」と私が発言したことについても、「これは問題になるから全社ともオフレコにしよう」と気を遣ってくれたのは記者諸君の方だった。私は「その必要はない。自衛隊が出るということはそのような覚悟が必要なのです。国民の皆さんにも理解してもらいたいので、記事にして構いません」と申し上げた。その結果、翌日の各紙に「自衛隊幹部が武器を携行して海外派兵することを考えている」というような記事が出た……