簡易熱流体潤滑モデルにもとづく真円軸受の新しい設計法

摘要

産業用の回転機械を支えるジャーナル軸受は，ジャーナルと軸受の間に形成される軸受すきま内に十分な厚さの流体潤滑油膜が形成され，軸受荷重に応じた動圧(以下，油膜圧力)が油膜内で発生する.このため，両者が運転中に直接接触することはない.その一方で，ジャーナルと軸受の相対速度に起因するせh断発熱が生じるため，油膜内の温度(以下，油膜温度)は上昇する.せh断作用は最小油膜厚さ位置の付近で最大となるため，油膜に接する軸受面の温度(以下，軸受温度)はその付近で最大となる.