干渉光による転がり軸受の油膜厚さ評価技術: 油膜厚さ分布測定方法とその応用例

摘要

転がり軸受の潤滑油量を削減できれば，転がり軸受の撹拌抵抗が低減し，省エネ化に貢献することができる.ところが，气潤滑油量を削減しすぎると油が枯渴状態(油量不足)になり，弾性流体潤滑(EHL，Elastohydrodynamic Lubrication)油膜厚さが数十nmに減少することがある.この場合，油膜厚さと軸受軌道面の粗さが同等となり，表面突起部で直接接触し，発熱や摩耗により短寿命となる恐れがある.そのため，油膜厚さの推定は，潤滑油量の削減に非常に重要な技術となる.