高速道路新設工事における3Dモデル•VR•AR技術の活用

摘要

「新東名高速道路川西工事」は、中日本高速道路(株)発注の新東名高速道路の新設工事である。工事延長約2583m、トンネル延長2374m (上下線)、土工約306万，mという非常に大規模な工事である。受発注者で協力し、作成した3D設計モデルを用いて数量算出.起工測量から竣工検査までを行う取り組みを進めている。この3D設計モデルを基に、工事の施工検討を三次元的に行っている。現場から搬出する土砂を運搬するために高速道路の近傍にベルトコンペァを設置するが、高速道路を走行する車雨の運転手に与える各種影響を事前に評価する必要があった。これは、ベルトコンベアが高速道路に近接しているため、設置後には寸法.形状や色、さらには日影による反射などの対策を行うことが困難なためである(写真1)。3Dモデルで仕様を詳細に検討し、乗用車ゃバスなど車種ごとに視点の高さを変更し、さらに走行速度や走行レーンを変更した動画を作成した。これらを発注者や関係機関と確認し、仕様の詳細を決定した。土木工事における、フロントローデイングの一例であるといえる。