私のすすめるこの一冊

摘要

私は2016年4月より日本音響学会学生•若手 フォーラムの代表として学会活動に携わつていま す。このような組織活動において，全体を取りま とめる立場になると，限られた人的資源·時間· 予算と睨めっこしながら，組織全体に貢献できる ような意思決定が求められます。特に当フォーラ ムのような全国規模の活動における舵取りになる と，一つの意思決定による波及効果がとてつもな く大きくなるが故に，次のー手で，つい手堅い道 を選択しそうになります。そのようなとき，私は 羽生善治さんの「決断力」という書籍をよく読み 返します。プロ棋士の羽生さんは，過去に数多く のタイトルを獲得し，最近では史上初の永世七冠 を達成したことにより棋士として初の国民栄普賞 を受貧した日本将棋界の牽引者です。その羽生さ んが執筆された本書は，将棋を題材に意思決定の 構造を深堀りしていますが，学会などの組織運営 や日々の研究活動というのは意思決定の連続であ り,そういう意味では，会員の皆様にとって日頃 の生活の一助になる書籍だと思います。