科学者つうしh

摘要

JSA兵庫支部は8月22日，延期されていた2020年度総会と記念フォーラム「新型コロナ時代の災害対策」を神戸市内で開催した.フオーラムでは室崎益輝氏(兵庫県立大学，災害復興研究科教授)の講演と討論があった.室崎氏は，地震·豪雨などの災害と感染症に対して共通する原理があるとして，危機に関するハザード，リスク，クライシス，ダメージについて述べた後，以下のように論じた.高齢化·過密化などの社会の変化に応じ，リスクも複雑化しており，災害の被害が広域化·長期化する傾向がある.感染症リスクは持続性，複雑性，予測困難性といった特徴があり，経済面だけでなく精神面への影響も大きいことに留意する必要がある.