広島高裁による伊方原子力発電所3号機の運転差止決定を支持する

摘要

2020年1月17日，広島高等裁判所（以下，広島高裁）は，伊方原子力発電所3号機の運転を差止める決定をしました.この決定は山口県の住民3人の「生命，身体等に重大な被害を受ける具体的危険があるから，保全の必要性がある」とする申立てを認めたものです.これは住民側が山口地裁岩国支部に運転差止め仮処分を求めた裁判で,2019年3月15日に却下されたために，住民側が広島高裁に即時抗告していた裁判の判決です.これによつて，四国電力は伊方原発3号機について，現在実施中の定期検査を終え送電開始予定日(2020年3月29日）の後も運転を再開できなくなりました.