終戦直後の都市計画法改正検討に関する研究（その1)：1945年 都市計画法改正案と地方計画及都市計画法案について

摘要

本稿では、終戦直後、戦災復興事業の準備が進められる中で思考された内務省の都市計画法改正の動向把握を行なった。以下、その特徴と意義を整理する。内務省では、終戦を迎えたことで、戦前の都市計画課題を解決するための項目整理が行われ、中央計画、地方計画、都市計画といつた段階的な計画体系の構築と戦前の都市計画課題の解決による新たな都市づくりの必要性が認識されていた。法制面でも都市計画法の改正とともに地方計画法の制定と戦災復興事業の実施に向けた特別都市計画法制定といった複数の関連法を同時に検討することが必要とされていた。