英国都市計画のデベロップメントプランに見る建築外部の色彩コントロール

摘要

本論文は，先進的な都市計画を行っている英国における建築色彩の規制実態を，ロンドン市，ウエストミンスター市および大口ンドンにおけるすべての自治体の開発計画（UPD）とガイドライン（SPG）を収集?分析するとともに，自治体へのヒアリングを行うことによってまとめた労作である。結果として導かれた，色彩による規制でほなく，望ましい建築材料などを推奨することが，結果的に色彩のコントロールにつながっている，との結論は説得力がある。我が国の景観ガイドラインにおいては，色彩そのものの規制を導入するものが増えつつあり，その方向性の是非を評価するうえで重要な知見であると考える。今後は英国のみに止まらず，先進的な色彩にかかわる景観規制を幅広く収集?分析されることを期待したい。%The following two points to control colors on building exterior in urban planning of U.K. was demonstrated by analysis for documents and hearing from officer. 1) Colors were not controlled to be separated from other elements in landscape but to be combined with other elements in landscape under development control. 2) Colors on building exterior were controlled in consequence controlled building materials, an outdoor advertising and shop front.