サステナブルビル構造に適合するファサードパネル構法の提案

摘要

To reduce the global environment load, a sustainable building structure system (SBS), which is one of the damage control structures, has been researched and developed. However it is difficult for this system to apply conventional facade panels in case of a huge earthquake. In this study, the authors propose a new facade panel system that suits to large story deformation angle of the SBS. Basic performance of the proposed system is confirmed by experiments using scale-down model that have rotational pin and slipping connections.%著者らが提案する構造躯体の大変形に追随できるファサードパネル構法に関する技術は，時節を得た検討課題であり，ファサードに対する耐震安全性の向上に貢献するものである．この新構法は，単に耐震性の向上のみを目的としたものではなく，施工性及びデザイン性の向上をも意図した技術である。 本技術報告の中では，新構法の設計例とともにファサードパネル取付け部の詳細な事例が紹介されており，読者にとっては有益な技術情報となっている．また新構法の性能確認実験も設計例の2層2スパンの1／5縮尺モデルではあるが行われており，新構法の有用性が1／50の大きな層間変形角においても確認されている事の意義は大きい。 今回提案されている新構法は，著者らが研究開発しているサステナブルビル構造システムへの適用を目的に提案されてはいるが，本構法を応用発展させることで一般構造への適用は容易であると思われ，その成果への期待は大きい。