壁式構造実験室における乾式二重床の重量床衝撃音の実測値と解析値の比較: 有限要素法を用いた乾式二重床の重量床衝撃音予測に関する検討 その1

摘要

In this paper, we have examined the forecast of heavy-weight floor impact sound level in the housing using the Finite Element Method (FEM). Analysis object is a heavy-weight floor impact sound of dry double floor construction to the laboratory wall construction. 63Hz band analysis results is included in 65% (within ± 5dB) the difference between the measured and analysis value, the result was good correspondence. In the evaluation of the L-value, prediction of heavy-weight floor impact sound of dry double floor using the FEM is a sufficient prediction accuracy.%コンクリートスラブ上に乾式二重床を施工した床構造の重量床衝撃音の発生系は，かなり複雑であり，乾式二重床部分の各部材接合方法の力学的暖昧さや材料物性値の変化，施工精度，非線形応答の発生，多様な空間的広がりなど，多くの要素が関与し精度の高い予測方法を確立することは難しい状況にある。本報告は，適用範囲の制約はあるが，手法として信頼性の高いFEMを用いた解析法を用いており，各種物理要因の寄与の程度，特性変化を定量的に示している点は評価される。特に，衝撃力に対する非線形応答量の扱い方として，補正パラメーターを導入している点に特徴がある。実現場における乾式二重床構造は，躯体スラブを含め多様な仕様を有しているため，同手法を実用的な予測手法として確立させることは難しいが，今後，同手法により重量床衝撃音発生系に対する主要な物理要因の性能に対する寄与を定量的に表し，床断面設計や対策上有益なデータ提供を期待したい。