ルイス・バラガンの建築写真の透視図的構図における色相と輝度の構成

摘要

ﾙｲｽ・ﾊﾞﾗｶﾞﾝ1) の建築は、ﾒｷｼｺの風土への土着をrn想起させる鮮やかな色使いで知られる2)。また、彼は設rn計の際にｱｲﾚﾍﾞﾙから見たﾊﾟｰｽを頻繁に用い3)、さらに、rn「全景を見わたすﾊﾟﾉﾗﾏよりも、正しく枠取られた風景のrnほうが美しい」4) という言説からは、彩り豊かな壁面がrn空間をﾌﾚｰﾐﾝｸﾞし、人の視点を通して光や陰影が織り成rnす様々な場が現象するという特異な設計の作法を見出rnすことができる。そこで本研究は、ﾊﾞﾗｶﾞﾝの建築作品にrnついて、目の高さで空間を捉えた透視図的構図の写真をrn対象5) に、壁面を主体とした要素間の色相と輝度の関係rnを検討することにより、その作品群にみられる空間と環rn境の結びつきの一端を明らかにすることを目的とする。