耐ヒートチェック性に優れるダイカスト金型用肉盛溶接棒DHW~®の開発

摘要

自動車のエンジンケースやミッションケースなど,アルミ製品を成形するダイカスト金型は1型あたりの製品生産数があらかじめ計画されており,その計画生産数まで使用することが一般的になっている.しかし,金型はAl合金が触れる際に加熱され,製品の取り出しと離型剤塗布の際に冷却され,熱応力が繰り返し負荷されるため,計画生産数まで損傷なしでもつ金型は少なく,製品への転写が嫌われる割れ模様(ヒートチェック)の発生やこのヒートチェックが進展して金型が大きく割れてしまうことが多い.このため金型は,定期的あるいは突発的に生産を止めて外され,ヒートチェック部位などを除去後に溶接補修,加工され,再組付けを何度も繰り返しながら使用されている.