鋼製客郵荷合造車形式ガイド(前）: 鋼製17m車から優等用新製車まで

摘要

1927 (昭和2)年度から本格的に製造がは じまったオハ31形鋼製客車の客荷合造車と して、1928 (昭和3)年2月からオハニ47200 形として40両、称号改訂後の同年9月以降に オハニ35500形として24両が落成した。こ の間制動装置が真空制動式から空気制動装置へ、水槽が天井から床下に、また台車も輪軸 を強化したTR12へと変更されている（オハ ニ47200形の制動装置と水槽はのちにオハ ニ35500形と同仕様に改造）。なおオハニ 35540〜35542の3両は、落成後直ちに大井 工場にて昭和天皇即位大礼に用いる供納米輸 送車に改造、1928 (昭和）3年10月16日に東 海道本線野洲〜京都間、北九州鉄道（現•筑 肥線)西新町（現•西新）〜門司間と下関〜京 都間（16日〜17日）にて使用ののち、通常のオハニ35500形に戻されたという経歴がある。 名古屋および大阪近辺に集中的に配置され、 1941(昭和16)年の称号改正でオハニ30と なったが9両が戦災で廃車、4両は戦後連合 軍に接収されている。もっぱら静岡•長野· 富山から四国•九州までの西日本地区で多く 運用され、東日本地域への配置は全体の1割 ほどだった。1962 (昭和37)年からスェ30 へ6両が改造、1967 (昭和42)年7月に和歌 山区と津山区の各1両が廃車となり形式消滅。