リアルタイム適応に欠かせないカメラとプロジェクタの位置補正

摘要

動く物体への投影などのインタラクティブなプロジェクション・マッピングを行おうとすると，投影対象をカメラ（やセンサ）で観測し，その結果から投影画像を動的に変えていく必要があります.ところが，カメラとプロジェクタは全く同じ位置に設置することができないため，観測した通りに投影を行うとずれが生じてしまいます.本稿ではこの対策として，カメラとプロジェクタの位置補正（キャリブレーション）を行う方法を紹介します.カメラとプロジェクタの位置補正ができれば，前章までの投影対象の手動位置合わせも，自動化とまではいわないですが，かなり楽になります.図1に示すようにカメラを追加して，投影対象を撮影した画像をディスプレイに表示し，見ながら位置を合わせられるようにします.曲面などへの複雑な投影（第9章で挑戦）を行うときも便利です.