編集にあたって

摘要

近年，グローバル人材育成の需要は急速に増していることは周知であり，文部科学省も国際教育を推進している，大学'大学院生の卒業生の海外での活躍を耳にする機会は増えている.日本の多くの大企業はグローバル企業であり，多くの日本人が海外で働いている.また多くの大学もグローバル化，国際化に力を入れ，さまざまな機会が学生に提供されるようになった.一方で，日本人出国者数は，2018年は増加しているが長期的に見ると2000年をピークに横ばいである.こうした状況のもと，学生，教員は「海外で働く」ということについて，そのキャリアや環境，必要なスキルなどについて具体的にイメージできているだろうか？海外勤務のイメージは，いわゆるGAFA (Goole,Apple,Facebook,Amazon)のみではないだろうか？こうした疑問に少しでも答えるために，外務省の調査において日系企業の総数第4位のタイに着目する （1位：中国，2位：北米，3位：インド）~4）.他地域に比べ，ASEAN 地域の日本企業数の増加は顕著であり，その中でのトップはタイであることから卒業後に学生が活躍する場として期待できる.