清水女流王将vsあから2010：コンピュータの思考過程を追う

摘要

あから2010（以後「あから」と略）では′4つの異なる将棋プログラムによる重み付き多数決によって指し手が決定されている.棋譜だけを見れば.コンピュータはそれなりに一貫した将棋を指してい るように見えなくもないが.各プログラムの推薦した手を細かく見ていくと.棋風の異なる4つのプログラムが.しばしばまったく異なる手を主張して いることが分かる.本稿では.本対局の内容を振り返りながら.プログラムの思考と合議の内容を簡単に紹介する.思考ログの詳細は.情報処理学会の将棋プロジ工クトのページからダウンロード可能なの で′興味のある読者はそちらも参照してほしい.