幸せなパソコン教室のために

摘要

筆者が初めて小学校のパソコン教室を見たのは，2002年のことだったと思う.当時筆者は，米国のAlan Kay博士が中心となって開発したビジュアルプログラミング言語「Squeak Etoys」の日本語化を行っており，構成主義に基づくプログラミング教育の紹介や授業を行うため，企業やNPOの支援を受けて，各地の学校を回っていた.そんな中，東京都内の公立小学校を何度か訪問する機会があった.そのパソコン教室にはWindows XPのデスクトップパソコンがリースで約40台導入されていた.それらはU字型に壁に沿って配置され，空いた中央にもI字型に向かい合わせで置かれていた.それぞれのパソコンは，LANでづながれ，ネットワークドライブでファィル共有ができるようになっていた.インターネット接続はCATV経由で，プロキシサーバによるWebサイトのアクセス制限がかけられていた（図-1).