九州大学•九州芸術工科大学におけるICT環境: 35年間の歴史

摘要

九州大学（九大）に入学して以来40数年が経過し，身分は学生から教員になりました.この間の情報通信技術(ICT: Information and Communication Technology)の進化•普及には目覚ましいものがあり，学習環境は劇的に変わったように思います.ここでは個人的に関心が深い「ICTを活用した教育」という視点でまとめてみます.仕事として公式に「ICTを活用した教育」にかかわったのは九大情報処理教育センターの教員になったときからでしょう.当時（1981年）は，ホストコンピュータに専用の端末が接続され，TSS(Time Sharing System)という形態でコンピュータを利用していました.この設備を使って行われる教育内容は，教育の理念云々というよりは，この設備を使ってできることを教えるということだったように思います.