オープンソースとオープンスタンダードで創る次世代デジタル学習環境

摘要

高等教育機関における教えや学びを支援するシステムは，教員のためのコース管理システム·学習管理システム(CMS/LMS)，学生のためのeポートフォリオシステム，大学のための教務システムが利用されるようになってきている.最近では，各システムに蓄積されつつあるさまざまなデータを解析·活用するラーニングアナリティクスを通じて，大学教育における効果的な利用法につなげていくことができる次世代デジタル学習環境の議論が活発化している.たとえば，ミシガン大学やインディアナ大学等はUnizinコンソーシアムを組織化し，データ取得のためのCMS/LMSプラットフォームの共通化，教材の共同利用，ラーニングアナリティクスのためのソフトウェア•サービスの共同開発•共同利用に着手した.我が国でも同様な動きが今後広がると考えられるが，教育は文化に依存する部分が多いため，日本には日本の文化にあった次世代デジタル学習環境が必要であり，具体的な議論と実装が求められている.