ICT社会を支える時刻同期技術

摘要

現在のコンピュータシステムはほぼすべてがネットワークに接続されており相互に情報のやりとりを行っている.また最近は，IoT(Internet of Things)と呼ばれるコンピュータ以外のさまざまなモノ(Thing)からインターネットを介して多くのデータが生成され，これらのデータが集められることでビックデータが構築される.これらの機器は地理的に離れた場所に配置される場合も多く，このビックデータを利活用するためにはどのデータが「いつ」生成されたかが大変重要になる.特に空間的に広く分布させたセンサを同期させ仮想的に大口径の高分解能センサを構築するような場合，生成されるデータの時刻が高精度に同期している必要がある.