出会いが生み出す感情的な興味に従う方向作り

摘要

今でこそアメリカの大学プロフェッサー職で身体運動 科学を研究し教育しているが，元は文系である.高校 時代に留学生たちとつるんでいた流れで，国際関係論 コースに進んで外交官を目指そうと東京大学の文科Ⅱ 類に入学した.しかし最初の授業に出た瞬間「面白く ない」と興味を失った.そういう場合，経済学に進む のが文科Ⅱ類の本流だが，経済学も面白くないという ピンチに陥った.進学先を決める2年生のとき，その ときの感情的な興味に従う決断が第1のターニングポ イントを作った.自分のトライアスロン競技力を高める 方法を模索していたころ，「スポーツの栄養·食事学」 という本でスポーツ科学に初めて出会って興奮したのを きっかけとして，上記の二者択ーとはまったく別の体育 学コースに進路を決めたのだ.将来は体育教官になれ ば楽しそう，と入学当初とはまったく違う方向だ.