農業と環境教育の融合本業活かす環境産業へ： 石坂産業

摘要

「100年先を見すえて技術を貫く」というヴィジョンを掲げて事業に邁進する石坂産業（埼玉県入間郡三芳町)。51年前の土砂処理業を起点に土木関連事業を展開し、高度経済成長期に大量に排出され埋め立て処理される廃棄物を目の当たりにするなかで、廃棄物の再利用のノウハウを確立してきた。主要事業の廃棄物処理事業についてはここで特筆するまでもないが、資源循環という事業の枠に固執しない自由な発想を具現化している。同社が本業の廃棄物処理と並行して取り組んだのが本社工場周辺の里山保全事業。着手したのは8年前。きかっけは16年前のISO14001(環境マネジメントシステム）を取得した時だ。「いわゆるサーキュラーエコノミーといっても、モノづくりだけで回していく社会が想定されていたり、循環の過程で廃棄物が出てきて、それがどのように資源化され、どのように適正処理されているかが見えない構造になっていると思う。でも、サーキユラーェコノミーの概念は廃棄物を含めて考えていかないと本当の意味の循環は構築できない」というのは代表の石坂典子氏。廃棄行為が物質循環の全てに整がっていることを主張していかないといけない」と、廃棄物処理を含めて全ての産業の循環を踏まえた産業、また、生活、文化を包括して循環を形成して行かねばならないことを強調する。