低速移動体を利用した蓄積転送型データ配送手法の検討

摘要

Communication network systems play an important role in our social and economic activities. Therefore, people expect the system to have very high reliability. In previous work, in order to improve the system reliability, we proposed a data transfer method with slower vehicles on an e-mail system. Slower vehicles are collecting and delivering e-mails between subnetworks based on store-and-forward mechanism. In this paper, we extend the previous work to various application data transfer.%通信ネットワークシステムは，日常生活で欠かせないものであり，いつでも利用できることが当たり前となっている．しかしながら，通信ネットワークシステムにおいて，サブネットワーク（LAN：Local Area Network）同士を接続するバックボーンネットワークに問題が発生した場合，サブネットワーク間の通信は困難となる．そこで我々は，通信ネットワークシステムの1つである電子メールシステムにおいて，このシステムの構成要素の1つであるバックボーンネットワークに問題が発生したという状況下で，サブネットワーク間で電子メールを配送するという方法を提案してきた．具体的には，自転車や徒歩などの低速移動体が各サブネットワークを巡回し，電子メールを収集，配達する，蓄積転送型データ配送手法である．これまでの我々の研究では，蓄積転送型データ配送手法の利用を，電子メールの配送のみに限定しており，その他のアプリケーションデータの配送については検討していない．そこで本稿では，蓄積転送型データ配送手法を，電子メール以外の様々なアプリケーションデータ配送に利用できるよう拡張する．