車外搭載ディスプレイによる歩行者への注意喚起効果

摘要

歩行者と自動車の事故の多くは運転者・歩行者双方の不注意や危険認識の欠如などに起因する.そこで我々は，交通参加者同士が互いの存在や認知状態などの情報を共有することで，事故を回避する新たなシステムを提案している.このシステムにより，交通参加者同士がお互いに適切な危険認識を持つことが危険回避につながると考えられる.本研究ではこのシステムの一部として，車外搭載型高輝度ディスプレイを用いた自動車から歩行者への視覚情報の視認性評価，および視覚刺激による注意喚起効果について検討を行った.その結果，視認性について50mの視距離で十分な視認性が得られた.視覚刺激による歩行者への注意喚起についても，注意喚起効果は歩行者の視線方向に依存するものの一定の効果が確認された.%Car-pedestrian accidents were mainly caused by inattention and lack of risk perception of both drivers and pedestrians. We proposed new support system for driving safety to reduce such accidents that shares the information about driver's cognitive status with other traffic participants. In this study, we investigated the effect of visual information for alerting pedestrians. The results showed that the visibility of the display is good and it can draw pedestrian's attention under sunlight.