医療保険者の利用する公的統計調査等5人口統計(その4)平均寿命•健康寿命の算定の考え方とその発展的な活用: 平均在院日数等の算定方法も、平均寿命の算定方法と同じ

摘要

医療保険者は、データに基づき保険者機能を発揮することが求められている。このため、保険者のデータ活用に資するよう、基礎から保健•医療保障•介護の統計をみていく。なお、長瀬恒蔵氏の「傷病統計論」(1935年、昭和10年発刊)からも示唆を得ていく。医療保険者の保険者機能の1つである特定健診•特定保健指導を含む保健事業には、健康寿命の延伸が期待されている。現在公表されている健康寿命の値は、保健医療福祉水準を総合的に表す平均寿命の算定方法を用いているので、極めて簡単な例を用いて、平均寿命と健康寿命の算定の考え方を確認し、平均寿命(生命表）•健康寿命の実際の統計を観察する。なお、長瀬氏も著害で同様の趣旨を述べているが、平均寿命の考え方は、健康寿命をはじめ保健•医療•医療保険•介護保険の多くの指標に発展的に活用される。具体例として、平均在院日数と推計1入院当たり医療費への活用を観察する。