物流環境工学から見た港湾政策への期待

摘要

港湾に関する国際的に著名な業界紙には、毎年 必ず、TOP 100 Container Portsなるランキング が、これ見よがしに載る。そのような統計資料を 見いて不思議でならないのが、取扱TEU数や荷役 機械の数を統計的に降順に並べて、世界の各港を 競い合わせていることだ。当然のことながら、シ ンガポール、香港、上海、釜山といった東南アジ ア列強諸港が、上位独占を毎年延々と続けている。 ふと思うに、取扱量が多ければ、港の規模が大 きければ、本当によい港なのであろうか？もう少 し踏み込んで沈思黙考すると、これらの港は、環 境に配慮した港湾運営を心がけているのであろう か？そういう正直な疑問に首をかしげる。